東京大学紹介④(斎藤) | 東進ハイスクール新宿エルタワー校|東京都

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2018年 7月 14日 東京大学紹介④(斎藤)

こんにちは、社員の斎藤佳輝です。このブログではしばらくぶりですね。

さて、今週は大学紹介がテーマということで、僕の出身大学である東京大学について書かせていただきます。

といっても東京大学の大学紹介は今週ですでに4回目。今回は少し視点を変えてみることにしましょう。

 

東京大学の学問を見ていて思うのが、「色々な分野の学問に触れ学ぶことが出来る」というのが1つ特長としてあるのではないか、ということです。東京大学では前期課程で一度教養学部に全員が所属し、進学選択(所謂進振り)を通じて様々な学部へと進み、後期課程として専門的な学問を学び研究していく、という流れはどこかで聞いたことがあると思います(進振りについては火曜日の新倉担任助手のブログを参照)。この特長は前期課程にも後期課程にも両方当てはまるものなのです。

①前期課程

東京大学の学部教育はリベラルアーツ教育を根本としており、教養学部はそのリベラルアーツ教育を担う学部です。このリベラルアーツを体現すべく、前期課程において教養学部では多彩な学問分野の授業が開講されています。

そもそも仕組み的に東大生は様々な学問分野に触れられるようになっています。教養学部では必修や選択必修とは別に総合科目という科目の枠組みがあり、その下にA~F・L系列という科目の系統があります。ざっくり言えばA系列は思想・哲学系の授業、B系列は歴史・国際系の授業、C系列は社会科学系の授業、D系列は環境・地理・工学系の授業、E系列は自然科学系の授業、F系列は数理科学系の授業、L系列は語学系の授業が開講されています。そして、文1・文2・文3はA~Cから2系列及びD~Fから2系列にまたがって、理1・理2・理3はA~Dから2系列及びE・Fから2系列にまたがって一定数以上の単位を取る必要があるのです(L系列は全ての科類で一定以上の単位数が必要)。

つまり文系でも理系の、理系でも文系の科目を履修して単位を取らないと後期課程に進めないようになっているのです。このような仕組みになったのは、東京大学教養学部という組織が戦前は旧制第一高等学校という、旧制東京帝国大学の予備教育機関として、そのためのリベラルアーツ教育の担い手であったことが大きく影響していると思います。歴史的に見ても1990年代に全国の大学で教養部が廃止されていく中、東京大学は逆にカリキュラム改革を推進して教養教育を推進したことからも、東京大学のリベラルアーツ教育への思い入れが伺えます。

ただ、僕はこの仕組み的な側面とは関係なく、様々な学問の様々な授業を取れるのは良かったと思います。僕自身が高校生の時から西洋史を大学で学びたいと考えていました。要は進振りを経る前から専門は決まっていたのです。結果的にその思いは貫徹されたわけですが、この前期課程の教養学部時代はそんな自分の見識を広げるとても良い機会となったと考えています。実際に色々な学問の世界を垣間見る授業は面白かったです。そこに様々な学問を専門とする学友との交流も重なり、多様な学問の世界を見たいという考えが強くなったのは確かです。後に後期課程に進んでから東京大学の全ての学部の授業を取ろうと考えたのも、この教養学部時代の経験がきっかけでした。

②後期課程

前期課程における教養学部の教育は流布されているところですが、実は後期課程に進んでも様々な学問を学べることはあまり知られていないと思います。

まず、基本的に他学部聴講(自分の所属学部以外の学部に授業を取りに行くこと)のハードルが低いです。他の学部の授業に出たいと思えば、システム上の履修登録だけでokなのです。例えば法学部だけど工学部の授業が気になるならば、特別な手続きなしで履修できます。事実、これを利用して僕は東京大学に存在する全10学部(法・医・工・文・理・農・経・教養・教育・薬)の授業を履修し単位を取りました。他にも、法学部所属で工学部の授業を取っていた先輩や、教育学部所属で医学部の授業を取っていた友人も僕の周りにはいました。

更に学部によっては卒業単位に他学部の授業の単位を入れても良いという規定があります。そこからも他学部の学問を学ぶことを良しとしている風潮があるのではと思っています。例えば僕がいた文学部西洋史学専修では最大28単位まで卒業単位に含めることが出来ました。実際に僕の場合この28単位の内19単位は他の学部で履修した科目です。

そして、後期課程の各学部には後期教養教育科目というものがあります。これは他学部生の聴講が特に歓迎されている科目です。これは東京大学が、リベラルアーツ教育は専門課程に進んでも為されるべきという理念で設定されました。自分の専門分野とは異なる分野と往復することで自分の専門を相対化すること、学問の世界と現実の世界の往復により学問の社会における展開を見ること、が重視されています。まとまった教育プログラムではないし、東大生の中でも知名度はそう高くはないですが、東京大学の学問に対する姿勢がこうしたところに伺えます。詳しい説明や対象科目は東京大学のHP内に掲載されているので一度見てみて下さい。

ただ、学部学科によって規定には差異がありますし、所属する学科によっては他学部聴講に行ける時間にも違いがあるので、一度調べてみるとよいでしょう。一番手っ取り早いのはオープンキャンパスで聞いてみることですかね。今年の東京大学のオープンキャンパスは8月1日(水)と2日(木)に実施されるので是非行ってみてはいかがでしょうか?

前期課程後期課程双方で具体的にどういう授業を取ってたかは、今回は割愛します。本当はこれも書けば説得力は増すのでしょうが、流石に字数が多くなってきましたので。ただ、東京大学でどのような授業が開講されているかは東京大学授業カタログというサイト公開されています。東京大学で実施されている授業とそのシラバスの全てが網羅されているので、是非見てみて下さい。

 

東京大学は様々な物事に関心を持つ学生にも、1つのものを極めたいと思う学生にも、平等に見識を広め、自分の専門を相対化し、柔軟な思考を養う機会が与えられていると僕は思います。そしてこのことは他の大学で学問を学び研究する場合でも重要ですし、大学受験の勉強はそのための下準備という側面が1つにはあるのではと考えています。皆さんも受験勉強を本気で努力してやり抜いて大学という学問の世界に飛び込み、存分に自分の見識を広げていってください!!

以上、東京大学文学部歴史文化学科西洋史学専修卒の社員、斎藤佳輝がお送りしました。明日のブログ担当は東京大学理科1類1年生の清藤担任助手です!お楽しみに。